日本では“薬ではない”フアイア、その位置づけと安全性は?

がんの治療を終えたあと、体調を整えたり、再発を予防するために「何かできることはないか」と考える方は少なくありません。
そんな中、免疫のバランスを整える素材として注目されているのが、がんや免疫異常に関与する様々な疾患に対してエビデンスを持つ「フアイア」です。
フアイアは、治療後のケアや生活の中に無理なく取り入れられることから、再発予防の選択肢としても関心を持たれる方が増えています。
一方で、
- フアイアは医薬品?
- 副作用はないの?
- 他の治療と併用して大丈夫?
といった疑問や不安の声も多く寄せられています。この記事では、フアイアの日本での位置づけと安全性について、科学的な視点と臨床での実績に基づいて解説します。
フアイアは「医薬品」なの?――日本での位置づけについて
結論から言うと、フアイアは日本では「食品」であり、医薬品には該当しません。
フアイアはキノコの菌糸体から抽出された生薬です。
1000例規模の大規模臨床試験で、無再発率・生存率において有意な改善効果が示されており、漢方薬や生薬の先進国である中国では「抗がん新薬」としても認可されています。
また、アメリカでは米国国立がん研究所(NCI)が運営する権威ある薬辞典『NCIシソーラス※』に正式に登録されています。
※NCIシソーラスは、がん治療や予防に関連する信頼性の高い情報を提供するための、専門家によって厳選された辞典です。(登録コード C125001)
一方、日本では医薬品としての承認を受けておらず、現在は「食品」として輸入されています。これは、品質や効果に問題があるということではなく、単に日本国内で医薬品としての承認申請が行われていないためです。
フアイアの価値は、医薬品として認可されているかどうかに左右されるものではありません。
医薬品としての承認には、通常、莫大な費用と長い年月がかかります。
将来的には標準治療の一部として認められることを目指されていますが、「一日でも早く、必要な方の手に届けたい」という想いから、現在は“食品”という形で科学的な裏付けと使用実績をもとに、医療現場でも活用が進められています。
副作用はないの?――安全性についての見解
フアイアは、食品として高い安全性が確認されています。
多くの臨床現場で継続的に使用されており、現在のところ重篤な副作用の報告はありません。
日本国内でも、医師の判断のもと、体力の落ちた方や高齢の方にも使用されており、長期的に安心して継続されている例が多くあります。
ごくまれに下痢が起こることがありますが、服用を続けるうちに自然と落ち着くケースがほとんどです。
サプリメントは中止するよう言われたけど…?
治療中に医師から「サプリメントは一度中止してください」と言われることがあります。この場合の多くは、標準治療の効果や副作用に予期しない影響を与える可能性がある成分を排除しておきたいという、慎重な判断によるものです。
しかし、フアイアはどんな治療の邪魔もせず邪魔もされないため、基本的に併用は問題ありません。
フアイアは食品であり、一般的な食事と同様の扱いになります。したがって、特別な食事制限や栄養指導がない限り、基本的には継続して問題ありません。
また、入院中も水分摂取が可能であれば、ご自身の判断でフアイア配合錠を続けて服用される方も多くいらっしゃいます。
科学的な根拠もあるから、続ける意味がある
どんな治療でも、リスクとベネフィットを天秤にかけて判断することが大切です。
その中でフアイアは、副作用がきわめて少ないという高い安全性に加え、臨床的に明確なベネフィットが確認されているという特長があります。
実際、2018年に一流医学誌「Gut※1」に掲載された論文では、1000例規模のランダム化比較試験(RCT)において、無再発率・生存率が有意に改善されたという結果が報告されています。
これは、エビデンスレベルが非常に高い試験デザインであり、漢方薬・生薬の分野では初めての成果とも言われています。
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つまりフアイアは、食品という形でありながら、“医学的な意味”をもって選ばれている数少ない素材であることが、こうした研究成果からも裏付けられています。
※1 Gut…消化器系医療学術ジャーナルとしては世界最高峰の権威を持つ。IF(インパクトファクター)=31
※2 Effect of Huaier granule on recurrence after curative resection of HCC: a multicentre, randomised clinical trial (肝細胞癌根治切除後の再発に対するフアイアグラニュールの効果:多施設ランダム化臨床試験)
まとめ
フアイアは日本では医薬品としては承認されていないものの、食品として高い安全性をもち、科学的な根拠に基づいて医師が処方しています。
医薬品ではないからといって、「効果がない」「危険」と判断するのではなく、使用実績や研究データに基づいた正しい理解が大切です。
